手に入りやすい組み込みボードと言えば、Raspberry Pi や Arduino が有名ですが、ちょっと高め(とはいえ、PC やスマートフォンを買うよりは安いけど)が難点です。となれば、中国での互換機を買うのもよいですよ、という話です。
中国産だと品質がとか技適がというのもありますが(技適は「広い家」で実験すればいいですよね)、会社に納品と言うの場合は高品質&入手の継続性が求められますが、個人であれこれ実験する場合には中国産の製品でも十分です。というか、実質、深圳や上海から送られてくる製品は日本や欧米の製品を既に上回っていると思います(安いのは人件費廻りか?)。特に、組み込みボードの場合は、入手性を考えて予備を含めて2個以上買うことが多く初回の購入であってもそれなりに安いほうがお財布に優しいでしょう。
久し振りに「表徴の帝国」を読み返したのですが、東洋のパッケージの考え方は西洋のパッケージとは違います。表層にこそ意味を持たせ表層のみでも独立して意味を成すという考え方が日本や中国には共通してあることがわかるでしょう。欧米の Kickstater よりも中国のほうが箱のデザインに気を使っていることがわかります。まあ、中国郵便でガムテで貼ってあるし、部品関係は透明ラップでぐるぐる巻きですけどね。これはだいぶん慣れました。
Aliexpress で電子部品を買うと、だいたいこんな包装です。これは 7インチ液晶2枚です。
ちなみに、Aliexpress や Alibaba で購入して日本に送ると、ほとんどが中国郵便&無料発送で送られきます。UPS とかも使えますが高いので、中国郵便を使っています。これは日本郵便に引き渡されるので書留になるらしく、20回位買っていますが紛失は一度もありません。何でも安いのではなくて、深圳や上海で作っているものを買うと安いです(日本や欧米から輸入しているものは当然高い)。つまり、中国の工場で部品として作られて欧米に出しているものが安いわけです。そのほかは ebay のほうがいいかもしれません。
深圳、上海、香港は地理的に日本に近いので、中国郵便であっても向こうから Shipping(発送した)のメールが来てから1週間ぐらいで届きます。これが欧米だと船便だと1か月ぐらいかかります(以前、英国から Raspberry Pi 初代を送って貰ったときは、こちらに到着する直前に RS コンポーネントから発売されていましたよ)。そういう点で、部品を買うのに日本は欧米に比べると優位な位置にあります。
はじめて買うときは、いきなりスマートフォンのような1万円強を買うのではなく、中華 Arduino 300円のようなもので試してみましょう。長いと2週間位かかることもあるので、自分が欲しい時期と到着する時期がずれるので、無駄買いしないように気を付けてください。
以下は、手元の組み込みボードの色々を。
LattePanda
http://www.lattepanda.com/ で購入できる Windows 10 が動く組み込みボードです。Search LattePanda- DFRobot で $89 で購入して、Windows 10 Pro へアップグレードしています。Arduino がボードで直結している状態で Firmata で制御します。まあ、そうなると普通に PC + Arduino の組み合わせで良いのでは?とは思うけど、この手の Windows 組み込みボードとしては1万円弱なので安いほうかと。
NanoPi
NanoPi 2 Fire は http://www.nanopi.org/ で購入ができます。Raspberry Pi 互換機で Linux を動かすこともできるし、Android 5.1 が動きます。Android のほうは Google Play が動くもので、ソースコードがからビルドもできます。NanoPi2 Fire で $22.99 です。
Android Things が出てきたので、NanoPi の役割が…と思わなくもないのですが、積極的に Android のコードに対応しているところをみると、Android Things のほうも独自に対応していくんじゃないかなと思ってます。
Orange Pi
Raspberry Pi 互換機の老舗? Orange Pi です。互換機の Orange Pi PC は Rasbian も動くし Scratch も動きます。Orange Pi PC は Aliexpress だと $15 位で買えます。
Android 4.4 が動くので購入してみたのですが、ちょっと重くて使い物にはなりません。なので、普通に Raspberry Pi 互換機として利用するのがベターかと。
Orange Pi Zero は、小型で WiFi 付きなのですが、HDMI がないのでディスプレイに出すのにひと苦労します。TVOUT の出力はあるので、そのあたりは自作するパターンで。
Onion Omega
Onion – Invention Platform for IoT は、組み込み Linux のボードで $19.99 です。Onion が中国だったかは覚えていないのですが、Kickstarter でワンセットを買いました。
自前で WiFi を持っているので、Python を入れてサーバーとして使うことができます。
そんな訳で、23日発の羽田発千歳行きが欠航になってしまったので、気晴らしがてらにざっとまとめですよ。