2年振りに行って来ました、いたばし起業塾。
http://www.itabashi-kigyou.jp/seminar_juku.html
「ヒット商品のつくりかた」
(変革マーケティングインストラクター 森本尚樹氏)
ということで、タイトル的には胡散臭い(申し訳ない)のですが、
マーケティングは他社の強みを捨てることから始まる―いつも失敗するのは「差別化したつもり」だった (アスカビジネス)
の著者の方です。この本、日経新聞に広告が載っていたのですが、そのとき思ったのが
– なぜ、「他社」の強みを捨てるのか?
– なぜ、他社の強みを「捨てる」のか?
ということでした。
# 今見ると発売日が2006年11月だから2年前に出版済みだったのですね。
# 新聞を見たときは新刊かと思った。
森本さんのブログ
http://www.morimotonaoki.com/blog/2009/06/post-4669.html
日本USP協会
http://www.juspa.jp/
このあたりの言葉遊びは、森本さんが心理学を学んだことと出発点が医療関係だからなのと関係が深そうです。ブログには「しゃべりすぎ」とありますが、手加減なしということだったので、丁度良かったのではないでしょうか?私としては頭を使うことができて楽しい時間でした。
マーケティング、新商品開発というと、市場リサーチや技術力、特許取得、ニッチな市場、ということで技法に走りがち(?)ですが、実のところはその現場の値を使ったシミュレーションが大切になります(というのを最近気が付きました)。シミュレーションというのは、
1.現場の値を正しく把握する。
2.その値に変更(商品やアイデア)を加える。
3.未来の予測値(売上とか皮算用とか)を計算する。
の手順のことです。起業塾で話されていた差別化のマトリクスの話に絡めると、
1.他社(ライバル)の動向/長所短所/強み弱みを把握する。
2.自分の位置はどこか?
3.お客は付いてくるか?お客のことを考えているか?買わないという選択肢に陥らないか?
ってところです。このあたりを、紙を使って何度も考えます。私の場合、こうやってブログに載せたり/載せなかったり、紙に書いたり、ホワイトボードに書いたりします。しばらく寝かせておいたり、マルチで動かしたり、忘れてしまったりします。
# 私も一点集中型ではないもので…
で、普通(?)の商品の場合、「製造→売る」あるいは「仕入る→売る」という仮定を重視しますが、なぜかIT業界の場合(あるいはプログラマの場合)「作る→お終い」の場合が多いです。これ、起業の場合もそうなのですが、最初のアイデアを考え抜くことと実現する(販売する)こととを同時に廻していかないと立ち行きません。まぁ、IT業界の場合、古くはフリーなところ(Linuxを始めとして)がスタート地点なので、ここを根差すことが多いのですが、製造業としてのITを考えたとき、ここの「顧客不在」「ユーザー不在」が大きな落とし穴になります。逆に言えば、ちょっと前のIT業界の胡散臭さはこのあたりに根差すものもあるのですが。
と、思ったとき駒林さん曰く「IT業界も他のノウハウうが適用できるジャン!」(ジャン、とは言いませんでしたが)なわけで、他の業界から流用できるところは多いのです。というか、流用しないと駄目です。
という訳でブログに書いたり/書かなかったりすることを再び検討するつもりです。
まぁ、売れる/売れないだけでプログラマをやっているわけではないのですが、年収100万円ちょいでアニメーターをやるのも大変だし、志と健康とちょっとした余裕が欲しい、というところでしょうか。
昨日は、起業塾、懇親会お疲れ様でした。
いろいろとお話ができて、有意義でした。
またよろしくお願いします!!
コメントありがとうございます。
ITの場合、新商品=何か作ればOKという考えが多いので「その前にちょっと手を止めて考える」というのがためになりました。ひとまず作って動かせ!の前に頭を使おうよ、ということで。
ほんとに。
開発の現場は、ユーザ視点が抜けてると思います。
使う人の側に立てない・・・。
だから、いたずらに複雑になり、高くなって、信頼関係に影響し・・。
そんな環境にいると、それが当たり前に思えてしまいます。
だから、「お客様と一緒に考える」という、本来当たり前のことを
森本さんのような方に言われると、ジーンときます。
ユーザー不在の場合、機能を盛り込んでも結局使われなかったり/使わなかったりして、何のために作っているのか分からないようなところに陥りますね。IT業界の体質もあると思うのですが。
ITバブルの頃の「なんでも詰め込んでおく」から、必要なときに必要なものを作る/使うの開発にしていきたいです。