Surface RT 32GB タイプは5万円を切る値段なのですが、OS 自体に10GB以上、Office が入っている分、SSD の容量が取られるので、なんやかやといれていくと残りがが10GB だったりします(もうちょっとあったような気がするけど、私の Surface RT は、現時点で残容量 9GB です)。
音楽とか Word でドキュメントとかを入れている分には、このぐらいでも大丈夫?なのですが、動画を入れたり、3D ゲームを入れたりすると結構圧迫するのが予想されます。そういうハードな使い方をする場合は、あらかじめ 64 GB タイプを買えばいいのでしょうが、幸いにして Surface RT は micro SD のインターフェースを持っているので、これに大容量の SD カードを差し込めば ok … ってなことはできるかな?と。
ちなみに Surface の microSD を入れるところはここです。
Surface RT のスペックはこちら。
価格.com – マイクロソフト Surface RT 32GB 7XR-00030 スペック・仕様
USB のほうは、マウスとかで開けておきたいので、microSD, microSDXC のほうを使います。SDメモリーカード – Wikipedia を見ると、いくつか種類があるので候補を挙げれば以下なところです。
- SDHCメモリーカード 32GB Class 2
- SDHCメモリーカード 32GB Class 4
- SDHCメモリーカード 32GB Class 10
- SDXCメモリーカード 32GB Class 10
クラスによる違いは、以下の通りだそうです。
カード | 最低保障レート |
Class 2 | 2MB/sec ( 16Mbps ) |
Class 4 | 4MB/sec ( 32Mbps ) |
Class 6 | 6MB/sec ( 36Mbps ) |
Class 10 | 10MB/sec ( 80Mbps ) |
値段的に言えば、
- 価格.com – メモリー種類:microSDHCメモリーカードのSDメモリーカード 製品一覧 価格の安い順 (スピードクラス:CLASS4,メモリー容量:32GB)
- 価格.com – メモリー種類:microSDHCメモリーカードのSDメモリーカード 製品一覧 価格の安い順 (スピードクラス:CLASS10,メモリー容量:32GB)
- 価格.com – メモリー種類:microSDXCメモリーカードのSDメモリーカード 製品一覧 価格の安い順 (スピードクラス:CLASS10)
な感じで、microSDHC だったら Class 4, 10 であまり変わらない(数百円程度)なので、新しく買う場合は Class 10 にしておいたほうが良いかな、という感じですね。大容量の microSDXC のほうは魅力的ではあるのですが、さくっと買うにしては値段が高い。
もし、手元にあるならば、Class 4 の microSD カードを使いたいわけで、Amazon.co.jp: A-DATA MicroSDHC 8GB Class6 SDアダプタ-付属 MCSDHC8GB/2A/Class6: パソコン・周辺機器 あたりを使い回すことはできないかな?と考えてみます。
■理論値を計算する
例えば、DVD が 8GB として2時間の映画が入っているとすると、8GB/(2時間*60*60) = 1MB/sec の読出しになります。実際は読出しの後に mp4 のデコードをしてなどなどやっているので、読出しのスピードはもうちょっと早くないといけないのですが、読み込みとビデオ描画が「完全にパラレル」で動いた場合には、1MB/sec 程度あれば十分ってところです。DVDの読み取り速度は何MB/sなんですか? – Yahoo!知恵袋 を見ると、等倍速の場合は、1.385MB/sec なので、まあ、だいたいあっているみたいですね。
■では、古いタイプの SD カードで十分なのか?
DVD のような高解像度の場合でも、Class 2 の転送速度(2MB/sec)で十分な訳だからわざわざ Class 10 を買わずに済みますよね…って方向でいきたいのですが、ちょっと事情が異なります。
ネットワーク経由で、Surface RT のビデオアプリを使うと、ホストしている PC の送信速度はかなり上下します。ピーク時で、8MB/sec を超えるところがあると思えば、数秒ほど 0 MB/sec になります。WiFi では十分な速度があるのですが、動画の mp4 のデータを断続的に送って、Surface RT でデコードして描画というのを繰り返しています。
このため、WiFi(無線LAN)を使って Surface RT で動画を表示しようとすると、ホスト側のスピードが遅いとコマ落ちが発生します。多分、MeoBankSD | 製品情報 | TAXAN MeoBank を使ったときに SD カードが Class 4 だと動画がかくかくしていて、Class 10 に変えるとスムーズになった、というのはこの現象だと思います。mp4 あたりの転送とエンコード方法の規格?には詳しくないのでわかりませんが、ネットワークのデータ転送量を見る限り、同じだと思います。ネットワークの場合は、瞬間的な読み込み時に 7MB/sec 位が必要になるので、一時的に Class 4, 6 の速度を超えてしまうので動画が止まってしまう状態になるかと。なので、SD メモリを読み出すときに Class 10 であれば、動画がスムースに動くわけです。
■ローカルの SD カード読出しはどうなのか?
mp4 の読み込みが平均的ではないことが分かったので、今度はローカルストレージの HDD から起動した場合を確認します。これは Surface RT ではなくて、普通の PC で同じビデオを表示したときです。
E ドライブの mp4 の動画を流しているときのピークは 1MB/sec 程度になっています。無線LAN経由と同じく、断続的にデータの読出しを行っていますが、ピーク時の転送量が少ないのは…よくわからないのですが、ネットワークのエンコードとか、その関係ですかね? ネットワーク経由よりもピーク時の転送量が少ない(Class 2以下)ので、Class 4の昔の microSD を使いまわせるのでは?と考えられます。
■実際 Surface RT で実験してみる
手元にあった Class 6 の microSD で試してみました。プログラム自体は 200KB/sec で読み込んでいるので、読み取り速度としては十分なような気がするのですが、ピークの出方をみると断続的に読み取りをしていますね。
動画のほうはどうなのかというと、エンコードなりサイズの問題もあるでしょうが、ローカルの D ドライブから(SD カード)断続的にデータを読み込んでいて、カメラがパンをしたような背景が大きく動くときは、ちょっとかくかくした感じになります。CPU 自体は大丈夫なので、どうやら読み取りスピードが足りていないようです。同じ mp4 のデータを Cドライブ(内蔵の SSD)にコピーして動かすと、400KB/sec 程度の読み込みが発生して、動きがスムースになります。どうやら、Class 10 にしないと転送量は足りないようです。
■結論としてはどうなのか?
後で実測しないとダメなのですが、microSD から直接動画を表示する場合は、Class 10 を使わないとスムースな描画ができません。サイズの微調整をするか、アプリ側で調節をすればよいのでしょうが、現状では数百円の差ならば Class 10 の microSDHC や microSDXC に買い替えたほうがよさそうですね。ひとまず 32 GB の microSDHC で試してみようと思います。
ただし、少し懸念点があって、内部 SSD が結構なスピードなので、Class 10 でも速度が足りているのか?がちょっと問題です。平均?転送速度が 400KB/sec と Class 6(6MB/sec) の読み込みの倍になっているので、Class 10 の 10MB/sec で足りるのかどうかが、ちょっとわかりません。このあたりは、後日実測してみましょう。
もうひとつ方法があって、Class 6 のような古い SD メモリでも、バッチを作ってやって、一度内部の SSD にコピーしてから動画を表示する、というパターンでもいいですね。転送自体は数秒で済むので、そんなに負担にはならいでしょう。大体、2時間弱の映画が mp4 で 1GB 程度なので、古い映画を 30本ぐらい入れることができます。このあたりは色々試してみたいところです。
何度か microSD に入っている動画を再生すると、動きがスムースになってきます。どうやら、ディスクキャッシュが効いてくるみたいです。動画だけの再生ならば、使用メモリ1G程度で済むので、残り1GB 近くはキャッシュに入りそうですね。このあたり、別途調査したいかな。あらかじめキャッシュに入れるのはツールを作ればいいので、そうすると Class 6 あたりでもスムースに動くかも。